皆さん、おはようございます。
季節の変わり目、寒暖差も大きくなっていますが、体調など崩されていませんでしょうか?
本日は、皮膚のアレルギー疾患「アトピー性皮膚炎」とT細胞の関係に関する最新研究をご紹介いたします。
愛媛大学 山下政克教授らの研究グループが、アトピー性皮膚炎の慢性化に「Bach2(バック2)」というタンパク質が深く関与していることを明らかにしました。
https://www.jacionline.org/article/S0091-6749(25)00128-9/fulltext
【ポイントまとめ】
① T細胞内のBach2の量がカギ!
T細胞は、体を守る免疫細胞の一種。この中の**「Bach2」タンパク質の量が減ると、炎症が長引く(慢性化)**ことが分かりました。
② 炎症が慢性化すると、皮膚のバリアが壊れる!
Bach2が少ないT細胞が皮膚に集まると、炎症性サイトカイン(IL-13など)が過剰に分泌され、皮膚がゴワゴワ・かゆくなり、最終的にはバリア機能がぜい弱化します。
③ Bach2が多いと、症状がほとんど出ない!
逆に、Bach2が多いマウスでは炎症が起こらず、皮膚も健康な状態を保っていました。
④ IL-13が悪化の原因に!
Bach2が少ないと、Th細胞からIL-13が長く多く出続けることが確認され、これがアレルギー悪化の引き金になっていました。
この研究が示すのは、「T細胞を整えること=皮膚炎のコントロール」という新しい視点です。
私たちが普段の生活で感じる「痒み」「湿疹」などの裏には、免疫の暴走が隠れています。
Bach2というタンパク質は、この暴走を鎮める「ブレーキ役」だと言えるでしょう。
この研究が示すのは、「T細胞を整えること=皮膚炎のコントロール」という新しい視点です。
私たちが普段の生活で感じる「痒み」「湿疹」などの裏には、免疫の暴走が隠れています。
Bach2というタンパク質は、この暴走を鎮める「ブレーキ役」だと言えるでしょう。
今後、Bach2レベルを調節する治療法の開発が進めば、アトピー性皮膚炎に対しても、より根本的なアプローチが可能になるかもしれません。
【最後に】
私たちの体は、「わかる」だけでは変わりません。
毎日のケアや食事、ストレス管理など、「できる」へと落とし込んでいくことが鍵になります。
Bach2の話は少し専門的ですが、自分の身体がどう反応しているかを知る手がかりになります。
アレルギーに悩む方々にとって、新たな希望の一歩となる研究でした。