皆さん、おはようございます。
今日は、女性の「早い閉経(原発性卵巣機能不全=POI)」が、その後の健康にどう影響するのか?
カナダで行われた大規模調査のご紹介です。
https://www.fertstert.org/article/S0015-0282(24)01998-8/fulltext
本研究は
カナダの45~85歳の女性「5万人超」を対象にした前向きコホート調査(CLSA)で、
「40歳未満で閉経した人(POI)」
の健康状態が追跡されました。
結果は
1)POIの女性の**64.8%が、2つ以上の病気(多重疾患)を持っていた
2)平均閉経(46〜55歳)の女性は43.9%**だったので、2倍近くの差!
3)特に多かった病気は…
・虚血性心疾患(心臓の病気)
・骨粗鬆症
・胃潰瘍
・関節炎、炎症性腸疾患 など
着目したいのは、腸炎などの慢性炎症が多いのが特徴として挙げられます。
炎症は、毎年、健康診断による血液検査にて判断することが可能です
必ず検査項目にある
血小板が25以上ある場合は、とても注意が必要です。
早発性閉経(POI)と、炎症を始めとした慢性疾患が起こる関係には
卵巣からでる生殖ホルモンである(不妊治療ではE2と記載されています)
「エストロゲン不足」
が主要因として考えられます。
エストロゲンは、心臓・骨・脳・消化管・免疫…全身に働きます。
閉経が早いと、その保護作用が早く失われるため、炎症や老化が早まるのです。
エストロゲンの活性化には、卵巣の機能向上が有効です。
本ラインの3月15日付投稿の内容になりますが、整体も一つの選択肢になります。
エストロゲンは抗炎症ホルモンでもあります。
栄養の対策としては
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
→ 抗炎症の決定打!
・青魚(サバ、イワシ)、クリルオイル、フィッシュオイル
・特に関節炎や心血管系に効果的
② ビタミンD+K2+マグネシウム
→ 骨の代謝に不可欠。
・骨粗鬆症予防に欠かせない栄養トリオ。
・マグネシウムはホルモンバランスにも重要です。
③ ビタミンB群と鉄・亜鉛
→ エストロゲン代謝と神経系のサポート
・POIの人はうつ傾向も増えるため、メチレーション対策が肝心。
④ 抗酸化栄養素(ビタミンC・E・セレン・ポリフェノール)
→ 動脈硬化や心疾患予防に◎
・タマベビやスピルリナなど自然素材の活用も効果的!
⑤ 腸内環境の改善(プレ・プロバイオティクス)
→ 炎症性腸疾患や免疫系の安定化へ
・乳酸菌・発酵食品・食物繊維で「腸–卵巣軸」のサポート
日々のケアが、将来の医療負担を減らす
POIや早発閉経は「体質だから仕方ない」ではなく、
生活習慣・栄養・医療の組み合わせでコントロール可能な領域です。
未来のカギは、「自分を知ること」から。
定期的なお身体のケアと栄養サポートで、40歳からの未来が変わります。