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子宮内膜症と「初めて」の診断について

子宮内膜症と妊娠の関係については数多くの研究成果から指摘されています。

今回はFertility&Sterilityから

https://www.fertstert.org/article/S0015-0282(24)00026-8/fulltext

1)超音波の検査から

2)子宮内膜症の「診断」を受けられた女性においては

3)「最初の」体外受精を実施した場合の出生率が低下する

事が報告されています。

 

今回の研究は「前向き研究」になります。

例えば

種を蒔いた後にその成長を観察するような研究手法となり、リアルタイムな観察から必要な情報を正確に知る精度の高い研究になります。

 

子宮内膜症は主に3つに分類されます。

1)子宮周囲の腹膜に内膜症:浅い表層に筋腫

 

2)チョコレート嚢胞:卵巣に内膜症が存在する

 

3)深部浸潤性子宮内膜症(DIE): 骨盤内にあり、3mm以上の深さにある内膜症

 

特に、3)のDIEは、浸潤性の内膜症でありますので、生理時などの大きな子宮環境の変動が起こる場合においては、強い生理痛につながる可能性があります。

 

今回の研究では

1)通常の子宮筋腫と3)浸潤性の子宮筋腫を、解析定義に従い超音波で診断:診断の正確さ

2)この2つの子宮内膜症が出生率(CLBR)にどのように関わっているかを

1040人の体外受精/顕微授精された女性を対象にし、その内234名が治療開始前に、DIEまた子宮内膜症と診断されたデータから検出されました。

 

結果)

  1. 相対リスク(RR):
    • DIEおよび/または子宮内膜症のある女性の累積生児出生の粗相対リスク(RR)は0.77(95% CI: 0.63–0.94)。
    • 年齢、BMI、s-抗ミュラー管ホルモン、刺激プロトコル、および胚移植日を調整後のRRは0.63(95% CI: 0.48~0.82)。
  2. 子宮内膜症のあるがDIEのない女性の累積生児出生率:
    • 24.5%(12/49人)であり、DIEおよび/または子宮内膜症のない女性(43.2%、348/806人)よりも低かった
  3. 子宮内膜症はないがDIEのある女性の累積生児出生率
    • 37.0%(44/119人)であり、DIEおよび/または子宮内膜症のない女性(43.2%、348/806人)と同様のCLBRでした。
  4. FSH投与量:
    • DIEおよび/または子宮内膜症のある女性は、ない女性(1,750 IU)と比較して、より高いFSH投与量の中央値(2,000 IU)を必要としました(P =.024)。
  5. 胚移植の段階:
    • DIEおよび/または子宮内膜症のある女性は、ない女性と比較して、卵割期の胚移植(ET)をより頻繁に経験しました(59.7% vs. 50.3%、P =.021)。
    • 胚盤胞期のETを経験する割合は、DIEおよび/または子宮内膜症のある女性の方が低かった(40.6% vs. 49.5%、P =.044)。

 

これらの結果から注目したいのは

 

1)子宮内膜症がある場合は、出生率が低くなる

2)胚盤胞より新鮮胚移植が多く、且つ、胚盤胞になりにくい

3)そして、妊活時において、確認すべき点として

FSHの投与量が高くなる

事が言われています。

 

また

 

「診断」を受けた「最初」の体外受精/顕微授精である事にも着目をしたい処です。

 

「内膜症」という「診断」の気持ちの変化からの影響も可能性として捨てられない要因と考えられます。

 

 

 

 

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