皆さんいかがお過ごしでしょうか?
外出自粛が続く中、どの様な日々を過ごされてあるか
皆さんの顔を思い浮かべながら
考えています。
今日は週末に向けて少しご紹介をと思います。
中学生の頃に読んだ「ノルウェイの森」から
変わらずに読んでいる作家さんに
村上春樹さんがいます。
最近は長編が話題になっていますが、初期に出された短編集には秀逸なものが沢山あり、繰り返し読んでいたのを思い出します。
その村上春樹さんのエッセイも、非常に面白くて、その中で特に印象深く覚えているものがあります。
村上春樹さんは作家になる前に東京千駄ヶ谷にあるジャズ喫茶「ピーター・キャット」を運営されていました。
よく文中に出てくるのですが、一生懸命お店を維持する為に働かれていたそうです。
その傍ら、夜、キッチンのテーブルで処女作「風の歌を聴け」を書き上げたのは有名なお話です。小説を書く切っ掛けがヤクルトスワローズ(かなり熱いヤクルトファンと自称されています)のゲームをスタンドから観ている時に急に、そう思いつかれたのも印象的なエピソードです(何か降りて来られたんでしょうね、面白いですね)。
その村上春樹さんの喫茶店経営時代の事を綴った
あるエッセイが強く記憶に残っています。
喫茶店経営をしていて、いつも朝から夜まで働いて、クタクタに疲れていた。
その帰り路に、あるジャズ喫茶に立ち寄り、お店を出た時には、細胞が蘇った様に元気になった経験をした。
そのような内容だったと思います。
実は
同じ体験を僕もしています
大学生の頃に、一人暮らしをする事になり
夕方は喫茶店、その深夜はコンビエンスのアルバイトと
掛け持ちをしながら生活をしていました。
多労な日々を重ねながらも、どうしても行きたいコンサートがあり、無事にチケットを購入できて
隣町まで出向いたのですが、疲労困憊な中、最上階3階の端のシートにたどり着いた時には、ウトウトとしている状態で
演奏が始まっても、まだ朧げでした。
それが3曲目だったと思うのですが、身体が勝手に起き上がり、前のめりになったのをはっきりと覚えています。
坂本龍一さんの「D&L ’95 tour」での出来事でした(今から25年も前になるんですね)
帰りの福岡サンパレスから天神駅まで歩いて帰る際には
村上春樹さんの描かれていた「細胞が蘇る」
実際にあるんだと深く納得して
その時に抱いた記憶は未だにこうして思い描くことができています。
今、身体に携わる仕事を始め、「細胞が蘇る」体験は、よきセラピーを受けたのだろうと改めて思います。
音楽は、身体性を変える作用があると自分では納得しています。
その坂本龍一さんが
ご自身の公式のサイト 「commmons」
https://commmons.com/index.html
にて、今回のコロナでの自宅自粛を鑑みて、過去のご自身のコンサートを
期間限定(4月10日〜5月8日まで)で
動画配信にて解放されています。
大貫妙子さん、とてもオリジナルな歌い手さんとコラボレーションをした
2010年の「UTAU」
実は、25年前に飛び起きた3曲目の曲が
この「UTAU」の1曲目の「Tango」です。
今回は、挑戦的な演奏を坂本さんはされています。
そして、トークも楽しいひと時でした(「渋滞に突っ込んで下さい」は十分に笑いました笑)
「赤とんぼ」も秀逸です
お時間がもし、ございましたら
情動をシフトする
この2時間が
その一助になることを願っております。