今日は、子宮内膜症と腸の関係、特にそれが低血糖とどのように関わっているかについて、Fertility & Sterility誌に掲載された研究結果をご紹介します。以下上記報告された内容です
https://www.fertstert.org/article/S0015-0282(01)03088-6/fulltext
この研究では、以下の点に焦点を当てています:
1)子宮内膜症のある300人の被験者を対象に、
2)十二指腸内圧測定による腸の運動性、胃電気検査法による腸神経系の電気活動、及び5時間耐糖能試験によるグルコース及びインスリンレベルの評価を行い、
3)子宮内膜症のない対照群と比較しました。
簡単に言えば、血糖値と腸の動きがどのように子宮内膜症に関連しているかを探る研究になります。
研究結果では、子宮内膜症のある被験者全員に腸の運動・神経系機能不全が見られ、また全員が「低血糖症状」を示していました。
低血糖症状には
一般的に、甘いものが手放せない
のみだけでなく
朝起きられない
午前中に集中できない
昼過ぎに眠くなる
夕方に不安を感じる
食後に寝落ちし深夜にベッドに入る
夜間覚醒がある
などもあります。
これらの症状は腸の「運動」性や「神経」機能と深く関係しており、結果として子宮内膜症の症状へとつながっていることが示されました。また、めまい、冷汗、震えなどの自律神経系の問題も報告されています。
子宮内膜症は、着床時のリスクを高めると指摘されています。本研究では、子宮内膜症のある被験者において、子宮収縮を促進するプロスタグランジンE2の過剰産生が認められ、移植時のリスクが示唆されました。
背中への圧刺激が自律神経の調整に関与し(Oka et al., 2017)、アドレナリンなどの自律神経出力の変化を促す
ファスティングが腸膜をリセットし(Remely, 2015)、腸内運動の安定の一因子になる事
から、整体やファスティングが、自律神経の調整、腸内環境の是正を促し
関連する子宮内膜症に起こる着床時のリスクを低減する可能性があると考えられます。