皆さん、こんにちは。
本日は朝は少し肌寒かったですが、日中は気温が上がり暑い一日となりました。
体調管理は大丈夫でしょうか?本日を乗り切って頂いて、よき週末へ進んで頂ければと願っております。
本日は、東北大より6月8日にリリースされたばかり
染色体不安定性と、酸化ストレスについての研究報告についてのご紹介です。
酸化ストレスとは、「活性酸素種」の産生が過剰になり、活性酸素種を消去する抗酸化機構とのバランスが崩れた状態
の事を示します。
生殖医療において、
染色体の問題で・・・
というワードをお聞きになられている方も少なくないと思います。
本研究では
1)若いマウス(2ヶ月)と、老齢マウス(24ヶ月)
の増殖の早い細胞(繊維芽細胞)
を比較すると
2)老齢マウスの細胞は「活性酸素種:DNA/脂質/タンパク質と反応しDNA変異・脂質の過酸化・タンパク質の変性をもたらす」が増加しており
3)老齢マウスに抗酸化剤を加えると、染色体の分配異常が減少した為
酸化ストレス
が染色体不安定性の原因とみなす事ができ
4)また、活性酸素種の増加は
ミトコンドリア機能低下
が関係している事も、本研究にて明らかにされました。
まとめますと
① ミトコンドリア機能低下による活性酸素種の増加
②酸化ストレスによるDNA複製の障害
③複製ストレスによる染色体異常の増加
により
染色体不安定性
が発生する事が本研究で明らかになっています。
現在、
受精卵がなかなか胚盤胞までがうまく進まれていない
着床後の成長がうまく進まれていない
場合において、本研究の原因への対策が、その打開策になるかも知れません。