皆さん、こんにちは。
朝の空気の冷たさはありますが、日中の気温の変化を感じるこの頃です。
お身体のお変わりはないでしょうか?
現在、日本の生殖医療のピーク年齢はご存知でしょうか?
最も生殖医療を受けられている年齢層は40〜41歳と言われています。
ただ、年齢が上昇するにつれ妊娠成立が困難になってくる事は皆さん、周知の通りです。
その年齢が上昇するにあたり困難になる要因の一つとして
卵子の枯渇が指摘されています。
卵巣には出生時、200万個の卵子が眠っているとされています。
そして、その数はその後、増えることがありません。
おおよそ、眠っている1000個の卵が6ヶ月掛け、成長し、最後1個のみ排卵します。
つまり、毎月、前後重なりながらも、1000個の卵子が卵巣から減数していく事になります。
この卵子成熟は、排卵→月経の繰り返しのホルモン出力の波によってもたらせられます。
これは、初潮が始まることによりスタートするとも言い換える事ができます、
つまり
月経が年齢的に「早く」来ること=「思春期の早発」
貯金の卵子を「早期に運用」することになり
結果、
「早期の卵子の数の低下」につながる事が予測されます。
この
月経が年齢的に「早く」来ること=「思春期の早発」
と
現在、微量に累積されて、人体へ影響が懸念されている
内分泌撹乱物質(環境ホルモン)である
水銀
との関わりを調べた報告があります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33367618/
研究デザイン)
2002〜2013年に出産した母体の産後3日以内の赤血球の水銀濃度を測定し、お子さんの思春期の時期を前方視的に検討。なお、対象の集団は、主に都市部の低所得者でマイノリティーの1512名。
結果)
「思春期早発群」では「そうでない群」と比べ、
1)母体水銀濃度が有意に高くなっていました(3.4 vs. 2.0 μg/L)
2)母体水銀濃度を3段階に分けると、「低濃度群」と比べ「高濃度群」では思春期早発リスクが2.41倍
3)妊娠中の代謝循環器系の異常率と出産時の異常率が有意に高くなっていました
上記により
母体の水銀濃度が高い
↓
生まれてくるお子さんの初潮が早くなる
↓
卵子の枯渇が早くなる
その可能性を本報告は伝えています。
では、水銀はどのように人体に入ってくるのでしょうか?
実は火山から排泄される事も知られています。
また、石炭などを使う火力発電による空気中の暴露があります。
これらが、土壌から海洋へ進み
魚
の水銀濃度が、この10年で10倍に上昇している事が
Global Mercury Assessmetでも報告されています。
https://minamataconvention.org/sites/default/files/documents/2021-07/Global-Mercury-Assessment-2013.pdf
記載されてある下記図の世界分布からも判る様に、日本は水銀排出量が多い地域になっているのが判ります。
(赤いほど、水銀排泄量が多い)
また、水銀はエネルギーを出力するミトコンドリアのTCA回路を阻害することも判っています。
そして、水銀は赤血球とアミノ酸に結合しやすく、通常、有害物質を通さないとされる
脳や胎盤も通過することが生理学的特徴があります。
水銀が神経を退行させる実験が公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=-G9ZLqPdIqE
これらの事から、母体に水銀を溜め込まない対策が必要です。
1) 大きな魚をたべすぎない
2) 脂溶性の特性を持つ事から
デトックスを定期的に行う
ファスティングは最大のデトックスと言われています。
妊活において、ファスティングを移植前2ヶ月にお勧めしております、
これらのリスク回避する有効な対策とも考えております。