本日は1月22日に筑波大学からプレスリリースされた
卵子の成長メカニズムについてのご紹介です。
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20250122140000.html?fbclid=IwY2xjawH-y5xleHRuA2FlbQIxMQABHc1Vwt-Rg1LqS284Yme5V8PgWr5uVY7habQn4Kwk1IPpC1o7JpeIGX6OhQ_aem_5ScAMXmnML2QgBSqqkFeFw
卵子は月経から15日程で、急速に大きくなり、排卵をしますが
その卵子は「卵母細胞」として、小さな扁平化された状態で休眠しています。
おおよそ、6ヶ月前から大きくなっていくとされています。
卵母細胞の周りには「顆粒膜細胞」が取り巻いており、
「卵母細胞」 ⇄ 「顆粒膜細胞」
このやり取りをする(クロストーク)が小さな眠っている卵母細胞を大きくする
一つの要因という事が判っています。
今回の筑波大学のプレスリリースではマウスを使い
このクロストーク(卵母細胞と顆粒膜細胞のやり取り:情報伝達)
には「タンパク質」である「エキソシスト複合体」が必要である事を解明されています。
https://www.nature.com/articles/s41420-025-02291-5
卵母細胞側のクロストーク因子として、「受容体である c-KIT 」と「分泌タンパクであるGDF9」 が特に重要とされています(下記図上)。遺伝子を人為的に変異させていない卵母細胞では c-KIT は細胞膜上へ、GDF9 は細胞外へと移動できるが(下図下左)、Exoc1 遺伝子を欠損させた卵母細胞ではこの移動が障害される(下図下右)事が本研究で解明されています。
そして、本研究で解明された「エキソシスト複合体」は「タンパク質」になります。
このタンパク質は、細胞のどこで作られているのでしょうか?
タンパク質は、細胞内の「小胞体」で初期形成をされます。
不完全なタンパク質は小胞体関連分解(ERAD)によって分解されますので、如何に、正しいタンパク質を
小胞体で形成できるかが大切になってきます。
小胞体はストレスが掛かってきますと、自らアポトーシスという死を選択します。
ある意味、「渋滞した状態」の小胞体を一度、クリーニングする役割があるのが
ファスティングになります。
デトックスと同時に、卵母細胞、つまり、卵子の成熟において
ファスティング後の変化が起きられている皆さんが多い事の
要因とも今回の研究成果により考える事が可能となっております。