アトピー性皮膚炎は、小児期に発症することが多く、その場合、患児本人だけでなくご家族も大きな負担を抱える皮膚疾患の一つです。
この疾患が悪化する要因として、「精神的なストレス」が深く関与していることが、順天堂大学の研究により分子レベルで解明されました(Hitoshi et al., 2024)。
https://www.jacionline.org/article/S0091-6749(24)01231-4/fulltext
特に、小児のストレスにおいては、接触頻度が最も高い母親の「精神状態」が重要な影響を及ぼすと考えられます。
出産から育児への移行期は生活の変化が大きく、母親にかかるストレスも著しく増加します。
そのため、ある意味では、小児アトピーの「増悪」は母親のストレスと密接に関連している可能性があります。
このような状況を改善するためには、妊娠前、いわゆる「妊活」の段階で自身の身体状態を把握し、コントロールする方法(どのような要因が体調を良くしたり悪化させたりするのかを理解し、対処する方法)を見つけておくことが有効であるかもしれません。