いよいよ夏が本格的になっています。
夏は、体力をつける時間として過ごして頂ければ、統計的にも着床への傾向が強い10月/11月へと
より意味のある時間になると思います。
前回もお伝えした
3ヶ月前の「黄体機能を安定」させることが、アクチンという制限タンパク質を解除し、AMHを生成する小さな卵胞を育てる事になり、3ヶ月後の卵胞の絶対数の変化につながる事を、暑い、体力をより必要な今にチャレンジされる事、そのご支援をと改めて進めて参ります。
そして
同時に、「無駄な遺伝子をださない」メチレーション回路の安定により、
卵胞は成長し、
採卵はできるけれども、受精しない、受精卵のグレードが進まない事から脱却し、
より精度の高い卵胞の成長につながる事が考えられます。
このメチレーションが、うまく活用できていない事が一般的な血液検査で判別ができます
それが
「尿酸値」
になります。
メチレーションの最終産物がメチル基をつくり、無駄な遺伝子をつくらない事と同時に
尿酸(ピンクの矢印)
も生成します。
尿酸は、痛風の指標とされていますが、それら炎症を抑制する
強力な
抗酸化物質
でもあります。
栄養学的に参考すべき数値は
4.0
とされています。
それより低い場合は、メチレーション機能が低下している指標とされています。
そして、アメリカのFertiliity and Sterilityにて
7月に
「尿酸値とAMH」
との関連についての報告が為されました。
https://www.fertstert.org/article/S0015-0282(24)00092-X/abstract
1)対象: 2017年5月〜2021年12月の間に最初の体外受精治療を終えた不妊症の女性8,257人のデータを使用して実施
2)尿酸とAMHの関係を後方視的に検討
3)結果:尿酸値の増加は、AMH増加、育った卵胞数(AFC)増加、LH低下と有意な正の相関を示す
新年度になられて、健康診断等も、各ご職場にて行われている事と思います。
尿酸値の項目ございましたら、是非、関心を持たれて確認される事をお勧め致します。
まとめますと
尿酸値の低下
↓
メチレーション低下
↓
AMHの低下
↓
卵胞数の低下
事が本研究にて判りました。