みなさん、おはようございます。
新学年度が始まりましたね。昨日が4月1日であったことから、大学院でも新しいスーツを着た皆さんを多く見かけました。
新しい環境や仕事に慣れるのは、心を穏やかに保つのが難しく、睡眠が不十分になることもあるかもしれません。
今日はアメリカの「Fertility & Sterility」で取り上げられた、睡眠と体外受精に関するレビューを紹介します。
https://www.fertstert.org/news-do/can-oral-melatonin-supplementation-increase-blastocyst-implantation-success-women
要点は以下の通りです:
・睡眠不足や概日リズムの乱れは生殖能力に悪影響を及ぼします。
・特に睡眠不足はプロゲステロンとメラトニンの濃度に影響を与えます。
・睡眠不足や夜間の光への曝露はメラトニンの産生を阻害し、これが生殖補助医療(ART)の結果に影響します。
・メラトニンの補給は卵母細胞と胚の質を改善し、酸化ストレスを軽減します。
また、排卵から次の生理周期までの期間が短い(約10日以内)場合、これを「黄体機能不全」と呼びます。睡眠不足や夜間のスマートフォンの使用などが黄体機能不全に関与しているとされています。特に、睡眠中に松果体から分泌されるメラトニンホルモンが重要な役割を果たしています。メラトニンが卵子に与える影響については、山口大学が先端的な研究を行っています。
https://k-ijishinpo.jp/old/article/2018/201812/004404.html
「睡眠」の安定化にはいくつかのポイントがありますが、その一つが就寝前の体温調節です。
体温が上昇し、その後下降すると深い眠りにつくことができます。つまり、体温のコントロールが上手くいかないと睡眠の質が損なわれます。
多くの方から冷え性について聞かれますが、これは血流の問題と関連しています。
そのため、強制的に体温を上げる就寝前の「サウナ」は効果的な選択肢の一つと言えます。