本日は、最近報告された
卵巣年齢( AMH)と流産の関係について研究について
https://academic.oup.com/humrep/article-abstract/38/11/2247/7275054?redirectedFrom=fulltext&login=false
考えていきたいと思います。
AMH(卵巣年齢)と流産の関係について、白人の女性(35,316人)の17,786周期のデータから
1) AMHと流産リスクの相関を調べてあります
AMH1.1以下、生殖医療刺激下において5個以下の卵胞成長、FSH10以上の場合の流産との関係は
いずれも有意差が報告されています。また、3回以上の流産歴のある参加者の場合、早発閉経リスクも高まります。
2)上記の参加された皆さんから、流産と閉経に関連する遺伝子158を同定
(また、12日に熊本大学よりヒト胎盤の栄養膜細胞における遺伝子の同定も行われています。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38085778/
上記の研究の素晴らしいのは、ヒト胎盤の培養に成功されている処です)
遺伝子の同定が進むことで、皆さんの妊娠の成否が発展的に進んでいく事と思われます。
しかし、
11月の第67回日本生殖医学会のランチョンセミナーにて岩瀬 明(群馬大学大学院医学系研究科産科婦人科学講座)先生より、
AMH(卵巣予備機能)は、確定した生殖機能ではない
ことが提示されていました。
ただ、上記の報告からも、決して小さくはない、相関関係があることは言えます。
AMHは何度もお伝えしてる通り、可変します、現在のAMHが必ずしも、確定された数値ではない事は、皆さんとの経験からお伝えする事ができます。
AMHは、小さな原始卵胞から立ち上がってきたばかりの前胞状卵胞から分泌されるホルモンになります
(その中に卵母細胞が含まれていますので、卵胞が成長=卵子の数に繋がります)
つまり、原始卵胞の立ち上がりが、高まれば、AMHの数値が上がる可能性が高まります
原始卵胞の成長を促す事ができれば、AMHの変化を促せるかも知れません
眠っている卵胞を成長させるためには、取り巻いているストレスファイバー:アクチンというタンパク質を溶かすことが有効であることも判っています。
このタンパク質を溶かすプロテアーゼという酵素(タンパク質・亜鉛・カルシウム)は血液(循環)に乗って卵胞へ届くことも同報告では言及されています。
整体による「循環」を骨盤内へ繰り返すことで、小さな一歩を積み上げて頂く
その取り組みを皆さんと引き続き、弛まずに継続して参りたいと思います。