本日は、少し妊娠における血流の変化について
卵巣、子宮には血液の流入が必要なのは、経験則的に判りますが、過去の研究からそれらがどの様に実証されていたのかを、今回調べてみました。
卵巣へ伸びる動脈は卵巣動脈といいまして、腹大動脈の腰椎の1~3番の近位から分岐しております。
また、子宮動脈は腹大動脈から臍下付近で分岐した両鼠蹊部を通過する大腿動脈から、更に分岐した内腸骨動脈から分岐します
それらの血流が、生理周期にどの様に関わっているのかを、調べてみました。
1)https://www.ajog.org/article/S0002-9378(96)00485-1/fulltext
対象:規則的な生理周期を有する7名
方法:①子宮および卵巣内の血流を経膣カラードップラー超音波検査で評価②卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、エストラジオール、プロゲステロンの血清濃度を蛍光免疫測定法で評価
結果:
1)発育中の卵胞側の子宮動脈の時間平均最大速度は月経周期中に増加、対側の血管には大きな変化はなし
2)血流速度の変化は、血清卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、プロゲステロン濃度の変化と有意に相関
2)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11844173/
対象:39人の不妊患者を対象
方法:卵胞期および黄体期の抵抗指数、拍動指数、最大収縮期速度および最大静脈速度の経膣カラーおよびパルスドプラ測定を行い、黄体期中期の血清プロゲステロンレベルを記録
結果:
52 の正常な排卵周期において、黄体期のピーク収縮期および最大静脈速度は卵胞期に比べて著しく高い
上記の結果からも、安定的な腹部から骨盤周囲への血流の確保は、生殖においてホルモンを維持する上でも有効であることが判ります。
現在、特異的に、骨盤周囲への血流亢進を目的とした整体を、許可頂いた皆さんへ実施しております。
その点で、40代の複数名の皆さんから、前周期、育っていなかった卵胞の成長の報告も頂いております。
1)特異的な栄養の補給
2)持続的な血流の亢進
年末に向けて皆さんと取り組んで参りたいと思います。