妊活コンディショニングサロンtotell(トテル)

日本妊活協会の整体について、その効果の検討

現在採用している整体とその効果について考えてみたいと思います。

 

当院で行なっている整体は柔らかいtouchになります。

このtouchは時に、皆さんから「こんな柔らかいtouchで良いのですか?」

とご質問をいただく事もありますが、非常に優れた整体と個人的には考えております。

昨年の年末に

72名の当院で行なっている整体を実施された皆さんに、その実施前後の「自律神経」変化の効果判定を行なった研究をさせて頂きました。

 

 

 

「唾液アミラーゼモニター」という機器を活用する事で、「交感神経が高い(唾液アミラーゼ数値が30以上)」を計測することができます。

 

交感神経が高いことが、妊活にとってよくない事が判ってきています。

では、何故、交感神経が高いことがよくないかを考えていきたいと思います。

 

【鈴木郁子:やさしい自律神経生理学.中外医学社】

 

交感神経が高いことで、子宮の血流量が低下することが判っています。

【高野昇.卵管と卵子. 卵子学. 2010:50】

子宮へ栄養を送る「子宮動脈」と卵巣へ栄養を送る「卵巣動脈」は繋がっています。

すなわち、子宮への血流が低下する事で、卵巣への血流が低下する事が考えられます。

この事から交感神経の過活動は卵巣・子宮への血流量を低下させ、栄養配給を損なう可能性を考える事ができます。


血流量と卵子の質を研究した報告もあります。

1)採卵時に適応されるhCG(外因性ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を投与した際

2)血清と左右卵胞液採取を行い、血清と卵胞内のhCG濃度比(hCG拡散率)を求めた

【Nagata Y,Honjou K et al.Pharmacokinetics of  exogenous gonadotropin and ovarian response in in vitro fertilization.Fertil Steril.1999.72:235-9.】

この研究は、生殖医療で使用されるホルモン剤が卵胞に届いている量(hCG拡散率)=血流量と仮説を立てて、それが卵子の質にどのように影響を与えたかを検討した研究です。

その研究に加えて、卵巣癒着(スコア)を腹腔鏡検査で行い、その関係性も検討したところ

1)hCG拡散率と卵巣癒着スコアには負の相関を認め、卵巣癒着が高度になるに従い卵巣血流は低下した

【Nagata Y,Honjou K et al. Peri-ovarianadhesions interfere with the diffusion of gonadorotropin into

the follicular fluid. Hum Repod.1998;13:2027-6】

そして

1)卵巣癒着が強固になるにつれ、卵巣血流量の低下がみられ

2)癒着が強固で広範囲になるに従い、不良卵子の率が上昇した

【詠田由美,本庄考ほか.採卵術卵巣穿刺時の卵巣癒着スコアリングと卵巣血流評価に関する検討.第53回日本生殖医学会(神戸).2008.p255】

との報告がなされています。

 

簡単に図式化しますと

ホルモン剤投与→卵巣内への流入率=血流量→卵巣の癒着と血流量は関係がある

1)卵巣癒着と血流量は反比例する:血流量が低ければ卵巣癒着が強い

2)卵巣癒着が強い場合は、卵子の質が低下していた

つまり

血流量が低下=卵子の質が低下

につながる事が示唆されています。

 

血流量が卵子の質に関係する事を実証した貴重な研究です。


そして、当協会の研究は下記の内容になります。

昨年度末に、当協会の整体にお越し頂いた72名の皆さんから頂いたデータを統計にかけた場合に

2つ程の有意差(関係があった)ことが判りました。

 

① 内臓整体を行う事によってアミラーゼ値が低下する人(交感神経活動低下する方)では、施術前のアミラーゼ値が高い(カットオフ値を超えていた)=交感神経が高い【左図】

そして、

交感神経が高い方々が、情動の高まり、特に「恐怖」などのを持たれている【右図】

 

これらが研究結果でわかりました。

「妊活」でお悩みになって来られている皆さんに対しては

何らかしらの自律神経系のアプローチ」が必要になってくる事をこの研究が指し示しています。

① 「自律神経(交感神経が高い事)」は「血流低下」に関係している事

② 「血流」は「卵子の質」に関係している事

から

「自律神経のアプローチ」が、

「血流を変化」させ、

結果、「卵子の質の変化」に繋がっていく

この対策を進めていく事が

お越しになる皆さんへ提供する「整体」の基本的な軸になります。


それでは、自律神経のアプローチ(整体)はどうすれば良いのか?となりますが

自律神経の中枢は

以前は「大脳辺縁系」と言われていましたが、近年は大脳皮質である「前頭前野」も関係している事が指摘されています。

 

特に「恐怖(=扁桃体=大脳辺縁系)」などが自律神経に関わっているのも他の研究成果で報告されており、当協会で行なった研究の結果を裏付けるものになっております。

 

恐怖(=脳の中枢は「扁桃体」)を変化させるには、上記に記載されている前頭前野を活性化させることが良いことが脳科学的に判っています。

 

柔らかい刺激(touch)が「前頭野」への刺激を高める報告もある事から

柔らかいtouchで刺激を入れていく当協会の整体を

継時的に行う事で、結果、自律神経系の変化へつながる可能性が考えられます。


 

また筋肉への持続的な「圧」刺激交感神経活動を低下させ、副交感神経の活動を高める報告もなされています。


交感神経が高まることで筋肉のセンサーである「筋紡錘」が上手く起動しないことから、整体を行う事で、筋肉の硬度が変化していく事を、交感神経の変化の指標にしております。


勿論、すべての方々への効果があると断定は出来かねますが

 

*繰り返し生殖医療を失敗されている方

*不安で気持ちがコントロールできない方

など

過度なストレスに置かれてある皆さんには有効ではないかと過去の実績等からも考えております。

そして

繰り返し、整体を受けていかれる事で

日常の変化を促していく事

が一番大切と考えます。

 

整体に来られる時間を「楔(くさび)」にして頂いて

気持ちのパターンを切り替えていく

 

このサポートが「整体」によって促され

日々に苦しまれている皆さんへ

未来への一助へ繋げて参りたいと考えております。

 

今日から新しい週がスタートしました。

今週もどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

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