先日、お伝えさせて頂いた妊活支援セミナー、3ヶ月継続して、皆さんと栄養を通じて、妊活力を高める方法を
細胞的な視点から再考することを繰り返してきました。
その結果、現在、体質を変えていくことは
どういうことで、どこにポイントをおいて
皆さんの妊孕力を高めていけば良いかが、少し明確になってきています。
今回は、現時点で、totell が行っていきたい事を整理してお伝えできればと考えています。
https://mitochondria.jp/introduction/oocyte
上記の情報は、現在、大学院生として所属させて頂いている久留米大学の分子生命科学研究所に昨年まで在籍されていた
石原先生(現在、大阪大学へ移籍されています)が
「卵子におけるミトコンドリアの分裂の意義」
を判り易く、まとめてあるリンクです。
このサイトでは、卵子のミトコンドリアの活性化が卵子を栄養する顆粒膜細胞へシグナルを与え卵子そのものを活性化していく事を示されています。
ミトコンドリアが卵子の成熟に関わる貴重な研究です。
人の身体においてもミトコンドリアはとても大切な働きをします。
エネルギー(=ATP)の生成です。
人はなぜ、不調になるのか=妊活の成否
と関わっていると考えています。
例えば
エネルギー(ATP)が身体で生成できていないから
・朝起きるのが辛い
・ご飯を食べた後、眠たくなる
・夕方になると、きつくて横になりたくなる
・夜、何度か起きてしまう
また
・便秘
・肩こり/腰痛
・食後の膨満感
・食べることが辛い
そして
・気持ちがコントロールできない
・不安でいつも苦しくなる
・誰かのことを許せなくなる
そんな事も全て、身体のエネルギーが適切に作用していないからではないかと考えています。
人の身体は有限で、限りがあります
また
個体差があり、その作れるエネルギーは一人ひとり、異なっています
その上で、ある部分に過剰なエネルギーを使わなければいけなくなれば
ある部分のエネルギーが不足していく
トレードオフな関係が身体には作用していくと考えられます。
つまり
ご自身の日常において
苦しい事象があるという事は
そこに、エネルギーを過剰に消費している事となり
結果、妊活に必要なエネルギーへ資源を配布できていない
そう考える事もできるのではと言えます。
https://rikei-jouhou.com/electron-transport-chain/
上記のリンクは
生命を維持する上で必要なエネルギーを生成する「ミトコンドリア」の
生理学的な代謝過程を判り易く、まとめられたものです。
上記の図は「ミトコンドリア」の略図です。最近はミトコンドリアの詳細な作用も判ってきています。
https://www.youtube.com/watch?v=R2n3MEtviOU
https://www.youtube.com/watch?v=u0B0KuJDyG8
これは先日、大学院にて講師の先生より教えて頂いたミトコンドリアのエネルギーを作るプロセスを動画化した(独)科学技術振興機構のATP合成酵素の制御機構に関してです。
もしお時間があれば、ご覧下さい。非常に判り易くまとめられています。
動画でも紹介されていた
外膜と内膜の間にH+(水素イオン)が溜められて、それが水力発電のようにマトリックスに流れ込む時に大量にATPが作られます。
それが人にとって健やかな活動を支えています。
そして
それらが、うまくいかない時に、不定愁訴が起こるとも言えるのかもしれません。
ミトコンドリアが大量のATPを作る為には
Ⅰ→Ⅳ
までのプロセスを経ていかなねばならず、この途中のプロセスのどこかが途切れても、エネルギー生成は滞ります。
例えば
ⅢからⅣへいく過程において
シトクロムc
という代謝過程がありますが
これは
「鉄」
が必須な代謝と言われています。
卵子の成長は数ヶ月前から進んでいきます
細胞が成長し、分裂していく過程において
エネルギー=ATPがないと分裂はできない事は間違いありません
そのATPを作る過程において
卵巣へ「鉄」の配給が滞っていた場合に
もしかしたら
卵子の成熟が滞る原因になっているのかもしれません。
女性は毎月、月経があり、鉄をある一定量、排出をしていきます。この事から雌雄性おける不利な状況下で不足しやすい特性を持ってあります。
また、ミトコンドリアの大量のエネルギー生成には
酸素
が必要です。酸素が届かないとミトコンドリアは電子伝達系というATPを大量生産することができません。
酸素はヘモグロビンというタンパク質が血液内を運んでいきます。
そのヘモグロビンを合成するのも鉄の役割です
また、タンパク質の指標である血液データ上のアルブミンなどが低下している場合などはヘモグロビンそのものが低下してしまい、酸素を運ぶことがより困難になってきます。
また、解剖学的に血流量の低下がどこで起こっているのかを
血管の走行、内臓の重さによる停滞などの整体的な観点から考えることもできます。
鉄が不足してエネルギーが作れない事が、疲れが取れない、などの不定愁訴につながっていると考えられ
結果
卵子への鉄の配給が滞っているのではないか
という仮説から
その対策をうっていくこともできます。
そして、一番皆さんが苦労されている
様々な取り組みをしているけれども不定愁訴がなくならない事も
細かく、精査していく事により
その解決への糸口が見つける事ができるのではと考えています。
生命の維持
↓
生活の維持
そして最後に
生殖機能の維持
につながっていると考えるならば
まずは
日々の生活を安定して過ごせるようになる事が
妊孕力を高め、妊娠することへつながっていく
と考えています
また、ミトコンドリアに関しては母体からしか遺伝しない事も判っています
女性が健やかで、朗らかな日々を過ごすことが
健やかなご家族の日々を育むことになると
思いを強めています。
妊活において
こうでなければならない
という事はなく
様々な選択肢から方向性を模索していく事が
最も大切な事であるとも
totellでは考えています。
そして
それらを
一つひとつ
紐解いて
実行していただくサポートを共有していくこと
それがtotellの役割であり
弛まない日々を
これからも
皆さんと過ごして参りたいと考えております。