妊活コンディショニングサロンtotell(トテル)

第67回生殖医学会:原始卵胞について

4年前に
早発卵巣不全(POI)という
早くに卵巣に眠っている卵子(原始卵胞)が枯渇してしまう問題に直面されてる方が、複数名、来られておりました。
皆さんが悩まれている事へ解決手段を得ると課題を持って
参加した当時の学会にて、
国際医療福祉大学の河村先生(現在、順天堂大学)が座長を務めていたセッションで、
早くに卵巣機能が低下した場合に「外科的対処方法」がある事を初めて知る事になりました。

卵巣への外科的侵襲を施し、卵巣を活性化させ、同疾患にて悩まれた40代の方が出産まで進まれた報告もなされていました。
セッション後、河村先生とお話をし、私の肩を押して
原始卵胞には、この「押す作用(圧)が大切ですよ
と判り易く伝えた頂いた経験があります。
卵巣年齢といえばAMH(抗ミュラー管ホルモン)という小さく眠っている原始卵胞
(卵子は「卵胞」という袋の中で守られ、卵胞が大きくなるにつれ、同時に成長していきます。ただ卵胞は「入金がない貯金箱」の様なもので、生後生産される事なく、常に減少されていきます)
から出るホルモンにて測られており、

生殖医療の初期に行うスクリーニングで皆さん、ご自身の原始卵胞の状態を簡便に知ることができます。

その原始卵胞を維持する事が

いわゆる、
「卵子の質」を維持する

に近しいと考えられています。

早発卵巣不全(POI)の原始卵胞には、ある特徴があり、
通常、卵巣表皮に近く位置している筈が、
深部に移動」しているとされています
また、同時に卵巣表皮も白体化しておりその組織硬化も顕著になっている事も臨床経過で確認されています
では、なぜ深層へ移行したのかは、逆説的な結果であり
そうせざるを得ない要因が起こり、結果、深層へ移行することになった
と考えられる報告が

 

本学会のシンポジウム「次世代の生殖医学・生殖工学」
山梨大学 永松先生の演題
にて為されました。
原始卵胞は「休眠している」からこそ、その「卵子貯金を保」てており、
それが一斉に活動することは、限られた卵子を無駄に消費してしまうことになると言えます
(卵子は毎月1個しか排卵できず、幾つか同時に大きく立ちがってきた卵胞は消去され、次周期のフレッシュな卵胞の発育に備えます、1個を排卵する為に1000個が立ち上がるとされています。)
この事からも、出生時には200万と言われる卵胞は必要な時以外は
活動しない、」という事が卵子を保つキーワードになると考える事ができます。
その原始卵胞が活動を一時的に休止する条件も報告されており、それが以下になります
1)皮質化に存在している(外に近い)
2)「加圧」条件化に置かれている
3)細胞核を回転させて転写因子を核内に留めている
それらを基礎研究をもとに定義付けられています。

休眠しながらも、細胞内の核は回転しmRNAの増殖因子を核外へ輸送させず

「加圧」による

物理的な外部シグナルを受けやすい「皮質下」のポジションにて

卵胞「休眠」を維持でき、卵子の不要な活性・消費を抑制している

と関連つけるのは自然ではなかろうか、と考えます。
統括して考えた際に
卵巣周囲に適切な「圧刺激」を「与える続ける環境下」に置く事が
卵巣機能の維持に繋がる
と考える事は前述の研究で明らかになり
ではその適切な圧作用は
1)生化学的のみにて行われるものなのか
また、
2)人体の活動にて起こる外部圧が遠因となりえるものなのか
その検証も今後行う必要があると考えます。

当サロンにて、早発性閉経と診断された方で、サポートを半年継続後、卵巣年齢が回復され
採卵まで進まれた方もおられます。
また、昨日は44歳の方から、胚にストレスが掛かる体外受精にて心拍確認を得られたとのご報告も頂いております。
その経過は、「身体的な外部刺激」が「原始卵胞へ変化を促す可能性
を検討できると個人的に考えております。
前述の河村先生が本学会にて、栄養研究会を立ちあげた事も言及されておりました。
その他、多数の基礎研究をされていた著名な先生方が
サプリメントを含めた日常生活への介入を言及するの散見する同会は、初めて参加した5年前には見ることができなかった、その差異を十分に感じる学会でもありました。

 

PCOS(多嚢胞性卵胞症候群)の基礎研究を継続的に報告されている
東京大学医学部附属病院の原田先生
次回、大会長を努められる、着床時子宮内膜の基礎研究をされている
金沢大学の 藤原 先生

 

基礎研究を積み上げて来られた先生方が研究の方向性として
包括的な妊活へ関心を向けて来られている事からも、少しずつ
プレコンセプションケア
〜将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うこと〜
がより、クローズアップされてくるのではと考えております。
本学会では、スタッフ高崎先生も参加しており
皆さんの悩まれている想いを載せて、勇気を持ってセッション後に
河村先生へディスカッションをしに行って居りました。
彼女の中で得難い経験として今後も、この体験が息づいて、より発展的に妊活を進めて行ってくれると信じております。

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