理学療法士の妊活サロン totell (トテル)

不妊治療とデータから紐解くこと

理学療法士協会に加盟している事から時折、学術誌が自宅に送られて来ます。

今回は、面白い内容の研究が記載されていました。

「変形性膝関節症患者における呼吸機能と姿勢との関連」

以前、病院に勤務しているときは、変形性膝関節症を持たれている患者さんにリハビリをよく提供させて頂いていました。

こちらに記載されている内容によれば、変形性膝関節症と診断された数は2500万人とあり、日本では4人にひとりになる計算です。

膝の軟骨が擦れて、痛みが出ると思われていますが、実はそうでもなく、関節がレントゲン上変形していても痛みを訴えられないケースは少なくありません。

病院では、痛みの受容器は関節ではなく、膝周囲の軟部組織にあり、それらに関節の動きや、組織の挟み込みによって痛みが起こっているのではないか?では、その動きを改善するために、手術をしたり、また、理学療法士の役割のひとつでもある、動作を変化させる様なリハビリを行う事がされていました。

つまり、「動きを変える事」が慢性疾患への解決の糸口になるという考えです。

今回の研究に関しては

呼吸の強さ=姿勢に影響があるか?

という事にフォーカスをあてて、データを取って、その結果に考察を加えてありました。

変形性膝関節症の方:28名、そうではない方35名を比較対象として

肺活量や1秒間にはく呼吸量と姿勢との関係を統計を取った結果、いくつかの相関が出ていました。その中で

肺活量と頸部屈曲角度は有意に相関を認めた

との記載がありました。

これは

「呼吸がうまく取り込めないと、首が前に倒れてしまう可能性が高い」

とも言えます。

ここで少し考えを進めてみますと

頭部は成人で10%の重さと言われています。つまり

50kgの方であれば、5kgの重さです。

ダンベルなどを持っていただいて、5kgをあげるのはなかなか、チカラを出します。

それが、前に倒れるという事はどうなるでしょうか?

 

 

図から想像するに、上半身も前に倒れていきます。結果、胸郭(呼吸器)もその下の

内臓も圧迫を受ける事にもなります。

さらに、呼吸も困難になるというスパイラルに入ります。

 

totellに初めてお越しになれた方において

1)頭部の硬さ

2)胸郭(胸周囲の肋骨)の動きの少なさ

3)腹部内臓器の脆弱性

を持たれている方は少なくありません。

特に、最初に呼吸のエクササイズを行って頂くと、深く胸に呼吸が吸い込めておられなかったり、腹式呼吸がうまくできられない事もよく拝見致します。

これは「妊活」をされてある方には誰でも起こり得ることです。

妊活において、先行きが判らない曖昧な不安を感じている時には「扁桃体」が活動性を増します。

【Tyler Cowen, “Risk vs. uncertainty”(Marginal Revolution, December 13, 2005)】

そして、「扁桃体」は「交感神経」の活動を高めます

【 Neural correlates of fear-induced sympathetic response associated with the peripheral temperature change rate.
Authors: Yoshihara K, Tanabe HC, Kawamichi H, Koike T, Yamazaki M, Sudo N, Sadato N.Journal: Neuroimage 】

また、交感神経は「筋紡錘」という筋肉の張力センサーを鈍くします。

【伊藤文雄:筋感覚研究の展開:311,2000】

つまり、不安な気持ちや怒りは呼吸筋も動きを変えてしまう可能性を同時に秘めています。

 

 

この最近はストレッチポールを使用して、一度、ご自身の姿勢を確認して頂く事を皆さんと行っています。

 

両肩甲骨間の脊椎の圧迫が強かったり、腰部の脊椎がポールに付かれなかったりを

修正していただいて

 

卵巣、子宮への血流量をあげるエクササイズを実施して頂いています。

特に、ここ最近の雨つづきで、気圧が低くなっている事から、体調が優れない方もおられると思いますが、気圧が低い時は、体内は真空ですので外へ広がろうという作用が高まります。

 

この際に呼吸などの動きが少ない、硬い胸郭ですと、その外部への作用に適応できずに

身体の調子が・・

という事も十分に考えられます。

 

適切に外部環境に適応するために、上半身という大きな空洞がある部分を自由に動かせるお身体つくりを行えば、もしかすれば、体調コントロールが変化して、よい経過を進まれる可能性もあるかと思います。

 

 

来月になりますが、病院で胚盤胞を育てる「培養」を研究する学会

日本臨床エンブリオロジスト学会の学術会が東京であります。そちらで、胚培養の実習の機会をいただく事になりました。

 

そこで得た知見をまた、皆さんへ還元できるように努めて参りたいと思っています。

 

これからも totellでは、なるべくにおいて、研究に関心をおいて施術等の選択を進めていきたいと思っております。

 

また、それらの仔細について週末に行っている

妊活支援セミナー」でお伝えさせて頂いています。

ご興味があられる方は是非ご連絡いただければと思います。