理学療法士の妊活サロン totell (トテル)

ミトコンドリアについて

D先日、ケトン体と卵胞液について お伝えさせて頂きました。

その際に、エネルギー代謝について

糖質より、脂質を利用した方(β酸化)がより大きなATP(エネルギー)が生み出せる事も同時にお伝えさせて頂きました。

上記の図をみて頂くと糖質から36ATPを生み出す(好気性代謝)とβ酸化であっても、その代謝機構において共通して

「ミトコンドア」

を媒介してエネルギーを生成しています。この「ミトコンドリア」は細胞内において「発電所」のような役割をしています。

ここがエネルギーを増幅させています。また、ホルモンの生成も「ミトコンドリア」が起点になっています。

 

このミトコンドリアを活性化する事が代謝=生殖機能を向上させる事と考えれるのではと思っています。

そして、実際に卵子内のミトコンドリアについていくつか研究が進んでいます。

久留米大学でも、ミトコンドリアが豊富に含まれていた方がより分裂が亢進する事を示されています。

卵子におけるミトコンドリア分裂の意義の解明

卵子は成熟していく過程においてミトコンドリアの分解と合成を同時に行うことで、その機能を維持してエネルギー(ATP)を生み出して卵子の成熟をサポートしています。

では、ミトコドリアを活性化する事はできるのでしょうか?

 

 

それを示した模式図です。

「高性能ミトコンドリア」=ミトコンドリアが元気である為には、いくつかの手順があります。

アディポネクティンという脂質から生成されるホルモンが起点になります(妊活に脂質が必要という部分もここにもあります。)

そこから、AMPKへ移行する為には一旦ATPが少なくなる必要があります。つまりここでもファスティングの有効性をみることができます。

そして、PGC1αに移行する上でビタミン、脂質(オメガ3)がここでまた必要になってきます。

 

その過程において、先日行われた日本生殖医学会でも、更に新しい知見が加えられていました。

 

【伊丹ら:短期間の高温処理はブタ卵子のSIRT1活性を介してミトコンドリア分解と生合成を引き起こす.第62回日本生殖医学会学術講演会.2017】

1)ブタの卵子を利用

2)卵子体外成熟における短期間の高温処理が卵子内ミトコンドリア動態に及ぼす影響を調査

3)卵子培養時に通常より3度高い41.5℃にて1時間処理

4)ミトコンドリア数には変化はみられなかった。

5)ATP量の有意な増加

また

1)高温処理をした卵子において、処理後1日目にAMPK 、PGC1αは増加

2)SIRT1阻害添付した高温処理卵子は有意にミトコンドリア数が減少した

 

この事から、短時間の高温処理した後の卵子はミトコンドリアが活性化する因子が示唆されて、且つ、サーチュイン遺伝子(SIRT1)が阻害されると、ミトコンドリア数が減少する事も同時に示唆されています。

実は、インスリンが過剰に上昇するとAktという成分に移行していき、サーチュイン遺伝子を抑止します。

つまりファスティングした後に、過度に糖質を取る食生活に戻ると活性化したミトコンドリア機構の抑止を行っていきます。

この事からいかにファスティング後の栄養管理が大切といえます。そして、適度な糖質制限もいえます。

そして、サーチュイン遺伝子(SIRT1)は空腹時に活性化する事も上記の図で推測する事ができます。

 

登壇された伊丹 氏によると、短時間の(ここはとても大切です。長時間は卵子・精子ともに機能低下は実証されています。長くコタツなどに入っているとかあまり宜しくないのかもしれません。)高温処理が「運動」と同等の考え方をしてもよいのではという見解をしめされていました。

体温を上昇させる短時間の「運動」は卵子機能を高める可能性があるという事になります。

 

 

 

 

ファスティングとヨガなどの有用性へと繋がるエビデンスではないかと考えております。

今の時期、少し短い時間でも温泉などにパートナーの方と行かれてもよいのではと思います。

 

どうぞ、よいクリスマスをお過ごし下さい!